2025年 愛知県公立高校入試分析~数学~

公立高校入試が終わり、受験生の皆さんもひと息ついている頃かもしれません。今回はその中でも「数学」の問題について、全体の難易度や気になる出題、来年度以降に向けた学習のヒントをお届けします。
一見、例年通りに見えた今年の数学ですが、よく見ると「うわっ、こう来たか!」と感じる問題もちらほら…。
この記事では、点数ごとの対策や勉強法にも触れながら、次に向けてどんな準備が必要かを一緒に考えていきましょう!

目次

  1. 数学の難易度はどうだったの?
  2. 気になる問題は?
  3. 来年度の傾向と対策
  4. まとめ ~どんな勉強をしていくべきなのか~

1. 数学の難易度はどうだったの?

さて、今年度の公立高校の数学はどうだったのでしょうか。平均点から見ると、昨年度と変わらない点くらいの平均点になりそうです(私が書いている時点ではまだ平均点は出ていません)。

 ということは、難易度としては「難しくなった」というわけではないのでしょう。しかし、昨年・一昨年と比較的簡単だったので、そこから考えれば私は「若干難しくなった」と思います。

 ところでこの「難しくなった・簡単だった」という言葉ですが、ちょっと受験生の皆さんと塾の先生たちとでは認識が違う場合があります。

✏️受験生の難しい→過去問やこれまでに出題された問題と、少し違う考え方をして解く問題。

*数学が得意な生徒はそれほど難しいと感じない。

✏️塾の先生の難しい→単純に、解法の中に手順や見つけにくいものがあり、ひらめきがないと解けない問題。 

*数学が得意な生徒でも解くのが難しい問題。

こんなイメージを持っていてください。ちなみに私は「受験生の難しい」の視点で判断しております。

問題全体としては、初めの計算問題から一行問題、関数とグラフ、円周角、平面図形、立体図形という流れは同様でした。思考力を問う問題が今回は四分位範囲だったので、きちんと勉強している人にとっては得点源だったのではないでしょうか。

2. 気になる問題は?

その中でも、気になる問題がいくつかありました。ちょっと読む人を限定するかもしれませんが、数学(22点満点)で10~15点位を目指している受験生にとっては「むむっ?」となった問題を取り上げてみましょう。

🧮大問1(5) 方程式の文章題

この問題では、割合を答える問題でした。例えば「Xの30%」といえば「0.3X」と表せます。「さらにその数の40%」のような問題です。この「割合」というものについて、理解している人にはわからないかもしれませんが、ちゃんと納得した理解をしていない人も多いのです。そういった受験生たちがいきなり先制パンチをくらったのではないでしょうか。

📐大問1(10) 四角形の内角についての問題

問題を解いている途中で「これって円周角の関係になってない?」と気づくことができるかどうか、というところで正誤の分かれ道になったのではないでしょうか。

円周角の単元は、中学3年生の後半ということもあり、比較的みんな受験を意識してやる気のある時期に学習します。さらに、それほど難しくない単元ということもあり得意としている生徒は多くいます。おそらく多くの塾でも「円周角は必ず取ろう!」と指導されるのではないでしょうか。

しかし今回は、最初から円周角と分かっているわけではありません。単元でいうと「円周角の定理の逆」というやつです。これに気づけずに、ただいたずらに時間を消費した受験生は悔しいところですね。

🔢大問2(1) 四分位範囲を使った問題

中学2年生の最後の単元となるこの範囲。難しい単元ではないけれど、多くの中学校で学年末の定期テストが終わった後に学習するので、記憶に残らない残らない・・・。

しかもなぜか定期テストのときには、とっても簡単な問題として登場するんですよね。しかし受験で「四分位範囲」が登場するときには、結構考えさせられる問題が多いのです。

今回も「箱ひげ図」を正しく読み取るところから、さらに数的推理のような思考が求められました。「なんじゃこりゃ?」と思ってからすぐ解ける、またはすぐ捨てて次の問題に行ければいいのですが、いつまでも悩んでしまったら、最後までたどり着けない原因になることでしょうね。

もっと難しい問題も当然出題されましたが、過去問などで「どこかで見た問題」であったのではないでしょうか。大問2の(2)で問われた一次関数と図形の問題も、多くの受験生は混乱したかと思いますが、数学で18点以上を目指す受験生は、できたのではないでしょうか。数は少なくても「見たことはある・考えたことがある」タイプの問題でした。

3. 来年度の傾向と対策

数学に関しては大きく内容が変更することはないでしょう。問題の難易度も今年度と変わらないところです。そうすると傾向と対策もこれまでと同様です。受験生の皆さんは知らなかったらしっかりと覚えておいてくださいね。

数学(22点満点で)

☝️10点を目指す受験生

→まずは計算問題及び大問1の10問をとれるようにしなければなりません。それでも中学数学のほぼすべての単元の基礎的なことを知っておく必要があるため、短期間では難しくなります。 【大問1+円周角】あたりできちんと点数を取れるようにしておきましょう。

☝️10~17点くらいを目指す受験生

→大問1の満点は当たり前です。計算ミスなどの内容に気を付けましょう。

 大問2でも得点は可能です。関数と図形が苦手な人は今のうちから復習が必要です。円周角は当然解く。さらに最後の平面図形・立体図形も(1)の問題は比較的簡単なものが多いので、チャレンジできるようにしておきましょう。

☝️満点目指して頑張る受験生

→君たちにとって、大問3までは難しいと感じることはあまりありません。それくらい様々な問題演習が必要です。平面図形・立体図形に関しては、補助線を引くのか、引くならどう引くのか、相似・合同の図形をどう探すのか、そういったことへの理解が必要です。同じような考え方をする問題を解いていく中で、理解を深めていかなければなりません。

4. まとめ ~受験生にはどんな勉強をしていくべきなのか~

 ① 目標の点数に応じて、学習する内容を絞り込んでいく

 ② 平均点より上を目指す人、「何で」にこだわって!

 ③ 復習は今すぐ始めなさい!


 ① 目標の点数に応じて学習内容を絞り込んでいく。

前の項目でも話しましたが、目標点に応じて解く問題は変わってきます。10点を目指している生徒は大問3の(2)に相当する問題に手を出す必要がありません。その時間をほかの教科に充てたほうがいいでしょう。 もちろんこの文章を読んでいる時期にもよります。あと何か月もあるなら、苦手な分野の復習をして応用問題まで解けるようにしていくのも一つの手です。しかし直前期だった場合は、考え直したほうがいいでしょう。

 「受験の1か月前になって数学の実力は上がらない」と思っておいてください。数学はその単元を理解し→演習し→定着し、という段階を踏みます。社会などのように「昨日覚えたら今日解ける」なんてことはありません。早めにこのブログに目を通した人はラッキー!まだ何とかなりますよ!

 ② 平均点より上を目指す人、「何で」にこだわって!

受験でいうところの12~14点くらいが平均点になります。このあたりを目指していく人は、定期テストでは50~70点くらいを取っているはずです。全くわかっていないわけではないが、本質を理解していない場合が多いのです。

例えば「3÷2」=2/3(2分の3)になりますよね。「何で?」を説明できますか?ということです。一つ一つの式には意味があります。関数の「傾き」でもなんとなく「よこ分のたて」という求め方をしている人がいます。数学にだって言葉の意味があります。式の意味があります。「何でこうなるのか」を考えられなければ数学は伸びません。

ではどうすればいいのでしょう。もちろん「自分で自分に説明してみる」ということが大切です。わからなければ解説を見て、じっくり考えてください。最初はすぐに「ダメだ!」となるでしょうけど、それを繰り返して自分で解答や解説から理解を進めていけるようになると、自然と「何で」の部分は身につきます。一番危険なのは「何で?」と人に聞いて「わかった気になってる人」です。安易に説明を求めることも良し悪しですよ。

 ③ 復習は今すぐ始めましょう!

先にも書きましたが、数学は直前期(受験の1~2か月前)になって成績が上がるものではありません。特に中学生はなかなか難しいのではないでしょうか。

しかし「いま数学が苦手」という人はまだまだ可能性はあります。苦手なところを一つ一つ潰していくことで、必ず理解が進むようになります。これが夏を過ぎると一気にハードルは上がります。なぜかってそれは自然な話。中学3年生は、最初に「多項式の計算」「展開」「因数分解」と計算問題が続きます。理解するのにそれほど時間のかからない単元なんです。しかし夏~秋にかけては「2次関数」「相似と証明」など、受験で出てきても難易度の高い内容が続きます。その学習をしながら復習することは至難の業でしょう。

さぁ!受験に向けての準備はすでに始まっています!今すぐ始めましょう!


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