2025年の愛知県公立高校入試の理科について、分析と今後の学習へのアドバイスをお届けします。
理科は「暗記だけで何とかなる教科」と思われがちですが、実は「理解」と「応用力」が問われる非常に奥深い科目です。特に今年は、「基本の徹底」が問われた出題でした。
今回は、今年の出題傾向や注目問題、そして今後どんな勉強をすべきかを具体的にご紹介していきます。理科が得意な人にも、少し苦手な人にも、ぜひ参考にしてもらいたい内容です。

目次
1. 今年の「理科」の難易度は?
さて今年度の理科の難易度についてです。今年度の理科の問題を一言でいうなら「オーソドックス」!もちろん一般的な受験生にとっては、幅広い知識も要求されているし、簡単ではない問題も多くありました。しかし「理科が得意」な受験生で、しっかりと過去問も解きまくって準備してきた!という受験生にとっては完全に得点源だったのではないでしょうか?
そもそも目新しい問題がありませんでしたね。
とりあえず22問すべて見てみましょうか?
- (短問) 光の直進 → 凸レンズを使った作図の問題
- (短問) 南中高度に関する問題 → 夏至の日の角度
- (生物) メンデルの法則を知っているか問われている
- (生物) 花のつくり → 受粉から細胞分裂の流れ
- (生物) 丸としわの割合の計算問題
- (生物) 純系ができる割合の計算
- (化学) 酸化銅の実験
- (化学) 熱反応の実験とその手順と理由
- (化学) 酸化銅と炭素の燃焼と残った量について
- (化学) 上の問題をグラフに書いて求める
- (物理) 電流と回路 → オームの法則の計算
- (物理) 水の温度上昇と抵抗
- (物理) 上の実験結果から上昇する温度の計算
- (物理) 上の実験で回路図が並列から直列になった場合
- (地学) ルーペの使い方
- (地学) 示相化石と示準化石の意味
- (地学) 石灰岩とチャートについての違い
- (地学) 柱状図を正しく読み取り標高を求める
- (短問) 密度を求める → 水の沈めてメスシリンダーを読み取る
- (短問) 顕微鏡の使い方について、その手順と方法
例年通りまんべんなく登場する中で、なんとなく目新しく感じたのは「2」の問題。南中高度の関する問題で「太陽光パネルを立てるときの角度」として、設問がありました。ただ使っているのは夏至の日の南中高度を求められるかどうか、という知識なので、落ち着いて考えれば大丈夫でしょう。
それ以外にもかなり基本的な知識の問題が多かったですが、それも例年通りでしょう。むしろ「ルーペの使い方」「顕微鏡の使い方」などは、本当に久しぶりに聞かれた気がします。定期テストでよく見かける問題に近かったのではないでしょうか。
2.今年の気になる問題!
そういったわけで、難問・奇問の類はなかったと言えるでしょう。逆に「基本的なことを完璧に」しておく必要があったのではないかと思います。
先に書いた「ルーペ」や「顕微鏡」もそうですし、「光の直進」「示相化石と示準化石」そして「チャートと石灰岩」など、基本的なことだから、
「だいたいわかってるから大丈夫!」と軽く見ていたところが、いざ受験になって
「あれ?・・・こっちだよね?」となる。
これが本当に危ういのです。出来る受験生にしてみれば、息を吸うかのように当たり前になっている知識ですが、「理科が得意ではない」受験生たちにとってはまさにうろ覚え。
実際、私も受験の前日に「~は大丈夫?」と聞くとみんな「大丈夫!」と答えたので、「じゃあ聞くけど、石灰岩とチャートの違いを答えて」と質問したところ、何人かは知らない生徒がいました。石灰岩・チャートという言葉は知っている、だから大丈夫、というわけではないんです。
「だいたい大丈夫」と答えるだいたいの人は「大丈夫じゃない」
ともかく前日にたまたまその話が上がったので、うちの生徒たちは1点取ることができました。
3.どんな勉強をすれば良いのか?
理科は社会的要素と数学的要素を併せ持つ教科です。語句については暗記をして、実験や計算は繰り返し問題を解いて解答を導き出す必要があります。そこで勉強についてのアドバイスと、注意ポイントを挙げておきましょう。
「暗記は語句だけじゃなく、意味までこたえられるように!」
ここは最近の社会と同じです。「示準化石」という言葉を覚えるのではなく「示準化石とは、その化石の当時の時代を指し示す化石であり、三葉虫やアンモナイトがそれにあたる。ちなみに三葉虫は古生代で、アンモナイトは中生代」
こんな風に、言葉から読み取れる意味まで学習する必要があるのです。
こうなってくると「問題演習」だけではなかなかその力は身につきません。「まとめ」を作る学習も必要になってくるでしょう。
誰ですか?「まとめなんて必要ない」という勉強方法をはやらそうとしているのは・・・。
「実験を中心に学習しよう!」
理科の鉄則ですね。基本的に大問2~5は実験から始まる学習になります。教科書にも載っている実験が行われることがほとんどで、出てくる実験結果なども問題集で一度は目にした問題です。理科が得意ではない受験生は、ここをなんとなく読み飛ばすので、理科の力が身につきません。
実験の意味、結果の意味を理解しましょう!
絵をかいてもいいでしょう、実験をまとめてもいいでしょう。この実験は
- 何の目的で
- 何を使って実験して
- どんなことに注する必要があって
- 実験結果は何がどうなって
- 何がわかったか
自分の言葉で説明できるようになってやっと「理解した」といえるのですよ。
ついでなので、理科の単元を挙げておきましょう。地域によって学習する内容は前後します。ちなみに来年度(2025年度)から、教科書の改訂でまた順番は前後しているようです。
≪1年≫
(生物)植物とその分類
(化学)状態変化と水溶液
(物理)音・光・密度
(地学)大地の変化(火山・岩石・地層)
≪2年≫
(生物)人体と動物
(化学)化学変化と化学反応式
(物理)電流と磁界
(地学)気象の変化
≪3年≫
(生物)遺伝
(化学)イオンと化学変化
(物理)運動・浮力
(地学)天体
こんな感じになります。全部を学習しても12単元。また「化学」などはつながっている内容も多くなるので、一つ一つ確実に学習していきましょう。

4.まとめ ~理科の勉強方法~
🧪 一つの単元ごとに集中して学習する!
🧪 語句は暗記だけで終わらずに意味まで知ること!
🧪実験計算は何度も解きなおそう!
理科は単元がはっきり分かれているので、とても勉強がしやすいのです。これは完璧!といえるものを一つずつ創り上げていきましょう!理科が苦手な人は、まずは「化学」でしょう。これからイオンに入っていく前に、これまでの化学をしっかりと学習しておくことが大切です。
集中的に一つの単元を学習することがとても大切です。それが自信にもなりますし、次の学習へつながっていくでしょう!
語句の暗記については、前述したのであとは皆さんの努力を信じています!
実験や計算の問題は、一度も答えを見たり確認したりせずに解ききれるようになるまで行いましょう。途中で人に聞いたり、教科書を見たり、答えを見て確認したのであれば、仮に納得していたとしても、もう一度自分の力で解く必要があります。
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